博物館や美術館で働く職員さんが学芸員。
最近では、海外の言葉であるキュレーターという
呼称も徐々に認知されています。
そんなキュレーターの中でも注目したいのが
櫛野展正(くしの のぶまさ)さん!
「アウトサイダー・キュレーター」という
何とも怪しげな(w)肩書を持つ櫛野さんについて、
気になる情報をお伝えします。
出典元:https://www.artlogue.org/
目次
櫛野展正さんの経歴は?
櫛野さんは1976年生まれの広島県出身。
出身大学は、岡山大学教育学部の養護学校教員養成課程。
その名の通り養護学校の先生を目指す学部です。
卒業後は知的障がいのある方が暮らす福祉施設に就職。
しかし、この時アートに関してはずぶの素人だったそうです。
ではどうやって櫛野さんはアートに目覚めたのでしょうか?
施設の入所者さんは様々な活動をしますが、
櫛野さんが配属となったのは木工グループ。
そこで作業をする皆さんが全く楽しそうでなかったことから、
上司に木工作業をやめることを提案、
なんと作業に必要な機械を全部捨ててしまいました!
なんという決断力と行動力…
そして、その代わりに提案したのが
「絵を描くこと」でした。
ここから施設の入所アーティストによる
芸術活動がスタートします。
まさにアウトロー的な芸術との出会いですね☆
こうした活動からのつながりで、
広島県福山市にある「鞆の津ミュージアム」で
キュレーターを担当されます。
ミュージアムの展覧会は、どれも既成概念を
突き破る突拍子の無いものばかり。
たとえば「リサイクルリサイタル」では
ゴミで作った花輪を展示したり、
「ヤンキー人類学」ではヤンキー御用達の
カスタムバイクを展示。
出典元:https://www.artlogue.org/
「ようこそ鞆へ!遊ぼうよパラダイス」という企画展では、
展示室内で地元の将棋組合の人が対局をするという
意味不明(?)なイベントを開催。
展示室を歩いていると、その辺で普通のオジサンたちが
将棋を指しているという、まさにカオスw
2016年には独立し、アウトサイダー・アート専門の
ギャラリー「クシノテラス」をオープン!
まさに“異形のキュレーター”として大活躍されています。
櫛野展正さんのアウトサイダーアートとは?
櫛野さんが手掛ける「アウトサイダー・アート」とは一体?
アウトサイダーアートとは、正規の美術教育を
受けていない“外側=アウトサイダー”のアーティストが
創り出す作品のことを指します。
具体的には障がい者やヤンキー、〇刑囚といった人たち。
確かに、現代社会の中心にいるとは言いにくい方々ですよね。
過去に開催された展示会では、
〇刑囚による作品や、手紙を書くための
文房具で描いた作品が展示されました。
中には「和歌山毒物カレー事件」で実刑が決まった
林眞須美〇刑囚の作品も並べられました。
他には
・88歳でブレイクした自撮り写真家
・96歳の芸術家
・段ボール宗教画アーティスト
など、クセが強すぎて胃もたれがするくらいの
強烈な個性を持ったアーティストを数多く発掘!
こうした方々を全て消化・吸収できている
櫛野さんはやはりスゴすぎますねw
自撮り写真家の西本さん
出典元:https://www.artlogue.org/
あの世界のキタノに認められた天才アーティスト!
櫛野展正さんはどこのキュレーター?
現在櫛野さんがキュレーターを務めているのが、
上述もした「クシノテラス」。
広島県福山市にあるアートスペースです。
展覧会や作品販売を行うギャラリーと、
トークイベントを行うオフィスの2つに大きく分けられます。
HPにはクシノテラスに関わりのアーティストとして
153名(記事執筆時点)が記載されています。
中には
・東ちづるさん
・井上咲楽さん
・片桐仁さん
・茂木健一郎さん
・ゆりやんレトリィバァさん
などの有名人の方のお名前も!
多方面から注目されていることがわかりますね♪
展覧会については、残念ながら2021年までのイベント
しか情報がありませんでした。
何かまたぶっ飛んだ企画をしてくれるはず!
櫛野さんのコーディネイトに期待しましょう☆
☆クシノテラス☆
住所:広島県福山市花園町2丁目5-20 2F
開館日:展覧会ごとに異なる
開館時間:展覧会ごとに異なる
まとめ
驚きの鬼才を発掘する「アウトサイダー・アート」の
キュレーターであり、「レギュラー番組への道 超老芸術」
にも出演される櫛野展正さんについて特集しました。
常人の理解の範疇を超えた、奇想天外なアートに触れる
ことで、私達のアートな感性を
大きく揺さぶってくれそうですね!
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